民を導くOitan

大分県知事の話をギャル語にしてみた!

大分県知事広瀬 勝貞

2021.03/26

知事のお話って、なんだか難しそうなイメージがありますよね?
若者にとっては、県政というと堅苦しく縁遠い話のようで興味や関心がわかないかもしれません。

今回は若者にも県政に興味をもってもらおうと「知事の話をギャル語にしてみたら」と企画してみました!
今回取材させていただいたのは、大分県知事の広瀬勝貞(ひろせかつさだ)さんです。「ギャル語に翻訳したら知事に怒られるかも……」と、制作陣一同ビクビクしていましたが、快くOKをいただきました!

本文では、広瀬知事のお話をギャル語や若者言葉に翻訳すると共に、原文も残しています。ぜひ翻訳版と原文を見比べながら、お楽しみください。
大分県のトップは変化や挑戦に積極的なので、この記事を通じてぜひ今後の大分を考えるヒントを得てみてください。

【広瀬知事|プライベート編】パエパでバイブスぶち上げ

パエリア
<ギャル語>
「かつぽよBBQ好きって、ま?」って言われるの、まじ草。食事って沸くから、パリピになれるアウトドアしか勝たんくね?
外とかおうちでパエパ開くんだけど、スペインの思い出がエモすぎ
スペインって客とか家族が集まったり、あげみざわになったりした時にパエパすんのよ。しかも毎回親フラ立って、オヤジが自己流パエリア作んの
山オジだったらトリとかウサぽよのお肉入れて、海オジだったらシーフード入れんのよ。
コレがちばなだったんだけど、かつぽよお客だったはずなのに「かつぽよも手伝って!」って言われて、「なしよりのあり」って言いながら手伝ったのまじジワる

ちな、かつぽよがジモってからも、おうちでパエパするようになったの。けど、料理って全集中の呼吸もメンディーだから、最近は「パエリア奉行」ってアピって、口だけ出すのまじよき

<原文>
「知事はBBQ好きなんですね」と言われることがありますが、食事は人数が多いほど楽しいので、みんなで楽しめるアウトドア全般が好きですね。
アウトドアでも自宅でもパエリアをよく作るんですが、作るたびにスペインに滞在していた時のことを思い出します。
スペインでは、お客さんや親戚が集まったり、何か楽しいことがあったりした時にパエリアを振る舞うんです。しかも、親父が自己流のパエリアを作ります。
「自己流」っていうのは、例えば、山の近くに住む人だとトリやウサギの肉を入れ、海の近くに住む人だと海産物を入れてパエリアを作るんです。

お客として招かれても、ぼーっとしていたら親父から「お前も手伝え!」と言われ、「しょうがねえなぁ」と思いながら皆で作ったこともあります。

そんな思い出もあり、日本に戻ってからは自宅でもパエリアを作るようになりました。ただ、調理するのは手間がかかるので、最近は「パエリア奉行」と言って、口だけ出すようにしています(笑)。

【広瀬知事|幼少期の思い出編】淡窓と聞くたび、ガチしょんぼり沈殿丸

廣瀬淡窓
▲廣瀬淡窓(提供:廣瀬資料館)
<ギャル語>
かつぽよがちっちゃい時、ちょづいたらおかんがオコになって、仏壇行きが確定するとまじ詰んでた
なんか、たんそーとかうちの先祖が仏壇にうpされてんだけど、おかんがたんそーの話ばっかすんのよ。
「たんそーがどちゃくそリア充なのに、なんでかつぽよはテンサゲなことすんだ!」って
そっからは「たんそー」って聞くだけで、ガチしょんぼり沈殿丸だったんですけどw

でも、たんそーのことを大人になってからべんきょしたんだけど、まじ尊いんだけど
なんか、江戸時代の終わりくらいにオープンした「咸宜園(かんぎえん)」って塾の歴バナがやばくて、どこ中から来たとか年齢とかプロフかんけーなく、「三奪(さんだつ)」でドNでも生徒になっておけまるらしいのよ。あと「月旦評(げったんひょう)」っていうのがあって、生徒たちの成績をオープンにしてバイブス上げてた話がオキニ
私大的なポジションなんだけど、日本中から生徒が集まって、ギャルもいたらしいの。この時の日本じゃ、ありえんてぃすぎるでしょ。

ただ、たんそーって陰キャ気味だったから、偉い人たちとトラブってたらしくてまじ草。代官所が「うちらの好きピ、もっと推せよ」とか言ってくんの
なんか、向こうは三奪のことイミフ状態で、ほんと無理だったらしい。
たんそーっていもるとこあるから、トラブってることもあったみたい。

ますじろーとか、いろんなパリピがリアタイで咸宜園行ってたんだけど、みんな全集中の呼吸でべんきょしてたらしいよ

<原文>
私が小さい頃、おいたが過ぎると母に叱られ、仏壇に連れて行かれていました。仏壇には広瀬淡窓(たんそう)をはじめ、広瀬家のご先祖様を祀っていましたが、母からはよく淡窓の話を聞かされたんです。
「淡窓はこんなに立派なことをやっていたのに、なんでお前は悪いことをしているんだ!」
そう怒られて、一時期は「淡窓」と聞くだけで恐怖を感じていました(笑)。

しかし、大人になってから淡窓について勉強してみると、すごい人物だったんだと思い知らされます。
特に江戸時代末期に開かれた私塾「咸宜園」の話が有名ですね。学歴、年齢、身分を問わずに門下生を受け入れる「三奪(さんだつ)」の話や、「月旦評(げったんひょう)」と呼ばれる制度で門下生の成績を公表し、勉強への意識を高めた話は印象的です。
また、民間大学のような位置付けでありながら、日本全国から門下生が集まり、中には女性もいたので、当時の日本で先進的な考え方を持っていたのだと思います。

ただ、大人しい性格の淡窓ですが、よく代官所とトラブルを起こしていたようですね。代官所の人からは「うちの若い者が咸宜園に来ているのに、なんでうちの者の成績を上げないんだ」って言われたことがあったそうです。
代官所では三奪のことが理解されていなくて、よく冷戦状態になっていたそうですが、淡窓は要領が悪かったのか、それでよくトラブルに見舞われていたらしいしです(笑)。

大村益次郎をはじめ、いろんな人が咸宜園で学ばれていましたが、ここで相当な刺激を受けていたのは間違いないと思います。

【広瀬知事|大分の魅力編】県内全てをアピりたい

進撃の巨人
▲大山ダム銅像 ©諫山創/講談社
<ギャル語>
この前、日田行ってきたんだけど、あそこありよりのあり。昔は木がぼーぼーだったんだけど、今ってレジャーとか多くてシア充になれんの
中津江の鯛生(たいお)スポセンとか、奥日田のフォレアドとかがあって、上津江のフィシパとか降りてったら、前津江のキャンプ場とスノーピークのお店があって、テンアゲなんだけど
あと、『うめひびき』と『進撃の巨人』がニコイチらしくて、ダム前に銅像ができたのもやばたにえんよね。

キャンプって言うほど盛らないけど、大分って自然がハンパなくて、場面で山の中をBダッシュしてたから
もち、大分って東京よりも田舎が過ぎるから、「3150の自然、ゲトった」って感じだったのよ(語彙力)。

大分にイノシシとかシカとかいっぱいいるんだけど、なんか最近は大分で「ハンティング、過去1なんだけど」って言う人がいて、朝から夜まで山の中を神ムーブしてるの草w
エンカした動物を獲ってさばいてるんだけど、その肉がまじやばくて、値段もガチでやばいの

自然とズッ友な大分って、まじ尊いよね♪

<原文>
先日、日田エリアを回っていたんですが、日田はすごいですよ。昔は薮みたいに木がたくさんありましたが、現在はレジャーランドとしても、すごく良くなりましたね。
中津江の鯛生(たいお)スポーツセンターや、フォレストアドベンチャー・奥日田、そして上津江のフィッシングパークを降りていくと、前津江にはキャンプ場とスノーピークのお店があって、レジャーには最高の場所ですね。
大山町にも「うめひびき」という素晴らしい施設があったり、最近は「進撃の巨人」の銅像が建てられたりと見所に事欠きませんよね。

キャンプと言うほど洒落た言い方はしませんでしたが、大分県は豊かな自然が広がっているので、若い頃はよく野山へ遊びに行っていました。
もちろん大分は東京より田舎ですから、「自然は我が手中にあり」という感じでしたね。

また、大分にはイノシシやシカがたくさんいますが、最近は大分にきて「ハンティングが面白い!」と言って、朝から晩まで1人でハンティングをしている方がいます。
彼は獲ったものを自ら捌いているんですが、その肉が美味しくて、特級の値段がつくこともあります。

大分は自然との共生ができるのも魅力の一つですよね。

【広瀬知事|大分の今後編】先端技術、最高かよ

DREAM PORT OITA
<ギャル語>
「経済って先端技術しか勝たんくね?」って定期だけど、知事ぽよになってから先端技術案件が大事ってめちゃ感じてり
大分県って地方が陰キャだから、とりま先端技術がどちゃくそ重要じゃね?

あとさ、大分県が「先端技術、推せる」ってリアタイでアピるのもよき

てか、宇宙案件もやばくね?
大分空港が秒で「宇宙港」になっけど、ちょい前は大分のフッ軽な会社が人工衛星飛ばしたのテンアゲなんだけど
「地元の会社のAIモードフラグ立った感」がハンパなかったわ。
まあなんつーかあれだね、ちっちゃい会社は3150にちょづいてアピれば、過疎ることもなくなるんじゃね?

ヴァジオビの人工衛星ぶっぱもバイブス上がったよね♪
ライブ配信見てたんだけど、「来年これが来るの、いい波のってんねぇ〜」ってあげみしかない。
先端技術って微レ存でも可能性があるし、みんなやりらふぃ〜になれるよね。
かつぽよもヴァジオビのトップくんもおなタイではげたんじゃね?

医療案件とか宇宙案件とかの話をしたけど、これってオラオラでやんないと、いつメンも初メンもついてこないのよ
これからもかつぽよたち大分県がオラオラいくんで、よろぴ!

<原文>
よく「経済を引っ張っていくのは技術だ」と言われますが、知事になってから先端技術の重要性を強く感じています。
大分県では、地方の閉鎖性というか封じ込められたような雰囲気があるので、成功するかどうか分からなくとも、先端技術が非常に重要な分野だと位置付けています。

そして、大分県が率先して「先端技術に注力する」と発信していくことも大切です。

もう一つは、宇宙の話題も最近のものですね。
大分空港が2022年に「宇宙港」として生まれ変わりますが、これまでにも大分県の中小企業が人工衛星の製作に携わったことは印象深い出来事です。
「大分県でも、技術的に宇宙まで手が届いたんだ」と実感しました。
中小企業にとっては技術力に自信がつき、採用にも好影響をもたらすと考えています。

また、ヴァージン・オービットの水平型人工衛星システムの打ち上げが成功した時は、アドレナリンが出ましたね。
人工衛星が上昇していく様子を映像で見ましたが、「これがいよいよ来年の大分空港で実現されるのか」と思うと気分が上がりますね。
先端技術って、可能性の広がりというか、人をワクワクさせる魅力がありますよね。私だけでなく、ヴァージン・オービットの社長も同じような興奮を味わったんじゃないかと思います。

医療や宇宙の分野を例に挙げましたが、先端技術っていうのは誰かが一歩一歩進んでいくことで、皆がついてくるものだと思います。
これからも大分県が引っ張っていける存在になれればと考えています。

【広瀬知事から若者へのエール】神フラ立ったら、とりま掴め!

チャンスはハゲ親父
▲イラスト:Osamu Watanabe/書籍:「チャンスはハゲおやじ久留島武彦の心を育てる名言集」(梓書院)
<ギャル語>
この前、玖珠町の久留島武彦記念館に行ったんだけど、本が置いてあったのよ。そんなかに「チャンスはハゲおやじ」って書いてあって、まじうけたんだけど、これをみんなにアピるね!

これって、ギリシャ神話案件らしいんだけど、カイロスくんっていうワンチャンゴッドがパリピやドNの人のところに行くらしいの。けど、ワンチャンゴッドってハゲおやじだから、「エンカした時に微レ存のバングをBダッシュでゲトらないと、ソクサリだよ」って話なのよ

若い子って、働く時さりげに考えることかもね。かつぽよも通産省に入るかいもったことあるんだけど、「通産省ならシア充なれんじゃね?ワンチャンあるかも」って頑張ってり

いろんなとこでワンチャンあるけど、ちゃんとゲトらないといもってる間に秒で詰むよ?
「次にエンカしたらいっか」とか思ってたら、もうフラグ立たないかも。

若い子ってチャンス多すぎかよっていうくらいワンチャンあるから、「ショッキングピーポーマックス!」って思っても、病む必要ないよ!
あと、チャンスが来たかわかんなくても、とりまフッ軽で掴んでたらワンチャンのゲトり方とか、わかりみが深くなるからね。

みんな、ちょづいとけばシア充なれるから「ワンチャンきた!」って思ったら、いもらずにとりまゲトってみて!

<原文>
先日、玖珠町にある久留島武彦記念館に行くことがあり、そこに1冊の本が置いてありました。そこに書かれていた「チャンスはハゲ親父」っていう言葉を若い人たちにお伝えできればと思います。

これはギリシャ神話で言われていることですが、「カイロス」というチャンスの神様がいろんな人のところを回っています。しかし、チャンスの神様はハゲ親父なので、「出会ったときにわずかに残った前髪をパッと捕まえないと、チャンスを逃しちゃうよ」という話です。

若い方だと、就職をする時に考えることかもしれません。私も通商産業省に入るかどうか悩んだことがありますが、「通産省は面白そうだな。チャンスはこっちかな」と思い、これまでの道を進んできました。

様々な場でチャンスが巡ってきますが、しっかりと掴んでおかないと、逡巡(しゅんじゅん)している間にチャンスの神様は逃げてしまいます。
「次のチャンスを掴めば良い」と考えていたら、もうチャンスが来ないかもしれません。

若い方はいくらでもチャンスがあるので、「失敗してしまった」と思ってもいくらでもやり直しがききます。
また、チャンスかどうか分からなくても、掴みにいくことを繰り返していたら、チャンスの掴み方や生かし方を練達させられると思います。

人間、思い切りが大事なので「チャンスだ!」と思ったら、いくらでも掴みにいってみてください。

広瀬知事
広瀬勝貞さんの経歴

1942年、日田市豆田で生まれる。高校卒業後は東京大学法学部に進み、1966年に卒業。同年、通商産業省に入省を果たし、1976年に在スペイン日本大使館一等書記官を務めたほか、1991年には内閣総理大臣秘書官を務める。その後、通商産業省官房長や経済産業省事務次官を経て、2003年から大分県知事となった。県知事就任後は、シリコンバレーの活力を日本に取り入れようと、シリコンバレー・ジャパン・プラットフォームとしてスタンフォード大学を訪問。さらには九州エリアと山口の連携強化のために設立された九州地方知事会の会長に就任しており、国内外で幅広く活躍している。

【ミニコラム①】
ぶっちゃけ、広瀬知事ってどんな人?

県議員イメージ
▲県職員から広瀬知事に関する「可愛いエピソード」の内部告発があった(画像はイメージです)

9月4日(金)「福猫ふくにゃん」お別れセレモニーの一幕

この日は、前年のラグビーワールドカップ大分大会で大分県民をはじめ、国内外のラグビーファンを虜にした「福猫ふくにゃん」のお別れセレモニー。

広瀬勝貞大分県知事は、挨拶の中で、大分県がRWCで大盛況であった思い出を語ったあと、最後に「『ふくにゃん』にお礼を言いましょう」と参列者に呼びかけ、「それでは、ご唱和お願いします。」のかけ声。
みなさんが「あ(りがとう)」と発声しようとした瞬間、「にゃーお」とニヤニヤしながら叫んだ広瀬知事。

参列者は一同に顔が引きつったそうですが、知事はしてやったりと満足げな表情だったとか。

参列した職員談

【ミニコラム②】
広瀬知事出身の日田ってどんなとこ?

三隈川

大分県と福岡県の間に位置する日田市は広瀬知事の出身地であり、江戸時代に天領として栄えた街です。
広瀬淡窓が設立した咸宜園のほか、陶器である小鹿田焼(おんたやき)の窯や、水郷としての景観が残され、ゆっくりと流れる時間が魅力です。
近年は、周辺の自然を生かしたレジャースポットが誕生し、さらには進撃の巨人のモニュメントが建てられるなど、見所が尽きません。

市内にはWe are Oitanでご紹介した映画館「日田リベルテ」もあるので、近くを通る際はぜひ立ち寄ってみてください。

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