表現を楽しむOitan

現在進行系の大分BIG LOVE♥
夢はでっかく、ドームのネーミングライツ取得!?

go!go!vanillasVo.Gt 牧達弥・Ba 長谷川プリティ敬祐

2022.02/04

 NHK大分「いろどりOITA」で流れる「チェンジユアワールド」、一度耳にすると「チェッチェ、チェンジザワールド♪」って口ずさんじゃうんですよね。歌っている「go!go!vanillas」の、作詞・作曲をしているギターボーカルの牧達弥さんと、ベースの長谷川プリティ敬祐さんは、大分県出身。2人が高校まで過ごし、音楽を始める原点となった“愛のある街”大分を、存分に語っていただきました。

▲go!go!vanillas
▲Vo.Gtの牧達弥さん
▲Baの長谷川プリティ敬祐さん

2人の出会いは中学時代
ゴリゴリのバスケ部

―2人の出会いは?

 牧 

 大分大学教育学部附属中学校のバスケットボール部です。漫画やアニメなど、好きなものが近かったので、それを機に仲良くなっていったかな。当時のバスケ部は強くてガチガチの部活だったので、(自分達が)音楽をやる余裕はなかったんですけど、帰宅部の友達でバンドを始めた子がいて。練習用にコンパルホールの視聴覚室みたいなのを借りてて、アンプやマイクもすごくしょぼいんだけど、そこで音を鳴らしているのを見て「カッコいいなー」と思ってました。音楽や楽器に対しての興味はあったので、学校に行って音楽を知っている子達から情報をもらって、セックス・ピストルズっていうイギリスのパンクバンドとか、そういう海外の音楽をみんなで聴き漁っていました。それが、みんなが知らない俺たちだけの趣味になって、ディグっていって。「これ知っちょん?」「知らん。聴いてみてー」みたいな。

プリティ

 教え合ったり、MDを貸しあったりしていましたね。

 牧 

 MDだったなー!MDどんぴしゃ世代でした。

―バンドを始めたのもその頃?

 牧 

 バンドは高校生になってからですね。プリティとは高校が違って、僕は舞鶴高校です。

プリティ

 僕は上野丘高校です。

▲中学卒業間近の頃。夜に牧の家で遊ぶ事が多かった

 牧 

 中学校の時の友達が濃くて、高校が違っても一緒に遊んだりしてたんですよ。その中でたぶん高2くらいの時にギターを買ったんですね。初心者セットみたいなやつ。ただ、僕は高校でもバスケをやっていてそんなに時間が取れなかったんで、最初は遊びの感覚。そこまで没頭するわけじゃなかったんですけど、3年生になってバスケを引退したタイミングで「よし、やってみよう」と、毎日ちゃんと練習を始めて、バンドを組みました。

―バンドは2人一緒で?

 牧 

 そうだよね?あ、違うわ。プリティじゃないわ。笑

プリティ

 え?うそ。俺、それ知らない。

 牧 

 バスケ部で、タツヤっていう奴がいて。タツヤがベースを弾いてましたね。

プリティ

 え!そん時、俺ギター弾いてるよ!

 牧 

 あ、そうか!ギターか!(2人爆笑)ごめん、そうか、そうだわ!当時プリティはギターでしたね。3人でやってました。

―プリティさんの呼び名は、当時から「プリティ」だったんですか?

プリティ

 そのバンドをやっていた時に、セックス・ピストルズの「プリティ・ヴェイカント」っていう曲が大好きで。演奏しながら「プリィ!ティ!」って言うところで、ずーっと腰を振っていたんですね。で、帰るまでしつこくやっていたら、牧がパワー負けしてちょっと笑っちゃって。それからあだ名が「プリティ」になったんですよ。で、そのままプリティですね。

―バンド練習はどこでしていたんですか?

プリティ

 「さつき」ですね。

 牧 

 (大分市)金池町の今の「DRUM Be-0」の横に、県内向けのライブハウスみたいな感じのところがあって。その隣のちっちゃいスタジオでやってましたね。

初めてのライブは流血騒動
散々な思い出…

―高校時代にもライブをやったんですか?

プリティ

 1回やったよね。

 牧 

 したねー、「音楽館」で。そん時にプリティがテンション上がりすぎて、マイクスタンドを前に蹴飛ばしたんですよ。そしたら、僕がもう本当にお願いしてお願いして、「お客さんが来ないから来て!」って言って来てもらった友達の頭にぶつかりまして(笑)。顔面流血!!

プリティ

 大変でしたね。

 牧 

 もう、最悪でしたね。「ああ、もうこいつとバンドやるのはやめよう」って思いました。

プリティ

 ははは!(笑)ちなみにその流血した子が、僕らの「バイリンガール」(メジャー1stシングル)っていう曲の、 MVに出演をしてくれてるんです。

 牧 

 僕の同級生で、工藤佑樹丸。今は落語家をやってるんですけど、元は演劇をやっていたんですよ。僕もよく観に行っていました。

▲大分時代をしみじみと振り返る牧さん

聖地ジョイフル、愛するアサヒ温泉、リスペクトジュンク!

―そんな高校時代、よく行っていた思い出の場所はありますか?

 牧 

 「ジョイフル」じゃないすかね。僕らの聖地。

プリティ

 ジョイフルやなぁ。いろんなジョイフルを制覇してたよね。

 牧 

 ジョイフルの「唐揚げ定食」が大好きなんですよ。あとよく行っていたのは「フレンド」。舞鶴高校の近くにある、おばちゃんがやっていたちっちゃいお店です。ハッシュドポテトが50円で、500mlのドリンクが70円で、「それ、利益あんの?」っていう感じのすごく良いお店があったんですよ。舞鶴と大商の卒業生はみんな、「フレンド!うわー!懐かしいー」ってなりますよ。間違いなく。

▲高校時代の2人。仲間たちと海に遊びに行った日

―今、大分に帰ってきた時に必ず行くスポットはありますか?

 牧 

 明野の「アサヒ温泉」には絶対行きますね。高校時代も部活が終わったあとに行ったり、プリティともよく行ってました。 大分の良い所って簡単に温泉に入れることなんですよ。東京は銭湯、しかもサウナと風呂で1000円以上するんですよ!沸かした水道水に1000円!「せめて安くあれ!」って思う。だってアサヒ温泉とか350円とかじゃないですか?(現在は380円)。しかもトリニータが勝ったら半額なんすよ!100円台ですよ!

プリティ

 絶対に行くのは「ジュンク堂書店大分店」。元々はフォーラスに入ってたんですけど、今は、昔サティがあった場所の目の前にあって…(現在の場所まで詳しく説明!)。これがまた、すーっごいんですよ。漫画に対する愛情っていうか、すごくサブカルな、コアなとこもびっしり揃えてるし。もちろんメジャーなものも置いてある。ツアーとかで全国のいろんな書店とか、東京でも大きい書店に行くんですけど、やっぱ大分のジュンク堂に勝てる本屋ってなかなかないぞっていうぐらい。漫画の品揃えが実はものすごいんです。あそこがなかったら、今、僕こうなってないですもん。

 牧 

 背景が物語ってるね。

▲自室からリモート参加のプリティさん、背後の壁一面にコミックが!

プリティ

 育ててくれました。

―ジュンク堂に英才教育を受けたんですね。

プリティ

 受けましたね(笑)。結果、こうなってます。

夢は若草公園でライブ?
東京でgo!go!vanillasを結成

―東京でバニラズを結成したんですよね。牧さんの大学進学がきっかけ?

 牧 

 そうですね。『ディスクユニオン』に入り浸って、バイトでお金貯めてCDやレコードを買って…ってやっているうちに、「音楽をちゃんとやりたいな」っていう思いが芽生えてきて。大学1年の時からオリジナル曲を作り始めて、2年の時に1年遅れて東京に出てきたプリティと一緒にバンドを組んだんです。でもその時はまだバニラズとは全く関係ないバンドで、全員が大分県出身でした。

―メジャーデビュー10年の節目が近づいていますが、大分でイベントをする予定は?

 牧 

 若草公園でライブしたいですね!

プリティ

 あー若草!ほんとや、あっこステージもあるしな。

 牧 

 お祭りの時とかにやりたいなぁ。それこそ、大分七夕まつりの時とかにね。めっちゃ楽しそうじゃないですか。

▲いつかは大分の夏の名物・大分七夕まつりでライブ開催の可能性も!?
▲ライブの様子(Photo by 西槇太一)

昭和電工ドーム大分が「プリティドーム」に!?

―2022年5月に「iichikoグランシアタ」でライブが予定されています。これはある意味凱旋ライブですが、他にも大分でやってみたいことはありますか?

プリティ

 グランシアタより大きいところってあるかな?

 牧 

 それはもうドーム。ビッグアイ!

プリティ

 ビッグアイ、そうだ。今って、九石ドームですか?

―いや。昭和電工ドーム大分ですね。

 牧 

 また変わったんだ!プリティがもっと頑張って、そのうち「プリティドーム」にしますね!

プリティ

 ライブするとかじゃなくて、買うの?「バニラズドーム」とかではなく、もう俺個人?

 牧 

 「プリティドーム」、いいじゃん。

プリティ

 頑張ります!

 牧 

 イベントやフェスもやりたいと思っています。東京で音楽以外でもアートやスポーツ選手などいろんな大分県出身の人と出会いました。大分の魅力として、音楽だけでなく才能がある人たちを集めた「何か」をしたいなっていう気持ちはありますね。

▲ライブの様子(Photo by 西槇太一)
▲ライブの様子(Photo by 西槇太一)

若者よ、体当たりで経験せよ。
そして「面白い」は自分たちで作り出せ!

―大分に住む皆さんにメッセージをお願いします。

プリティ

 僕が大分にいた頃を思い返してみたら、どのジャンルにも詳しくなろうと、いろんなものに手を出していましたね。いろんなことをやってみよう!いろんなことを知ろう!って。なんかそれはすごくいいことだなって思うんで。今大分にいる若い方も、なんでも経験と思ってやってみてほしいです。無駄に思うこともあるけど、たまーに「あん時得た知識は正解だった」って思うこともあるので。

 牧 

 今は、僕らの子どもの頃と全然違って、ネット社会がすごく発達している。都会も田舎もあんまり変わんなくなってきたし、なんでも家に届くし、ゲームもオンラインで友達とも会えるし。
 でも僕らの時は、「チャリ命!」だったんで。行きたい所には自分の足(チャリ)で行っていた。でも、それがめっちゃ思い出に残っているんすよね。今って、YouTubeとか観たりして知った気持ちになりがちで。(コロナで)推奨するのは難しいかもしれないけど…やっぱり若いうちは自分で外に出て、ちゃんと友達にも会って、いろんなことをやってみてほしい。
 あとね、僕も大分県民なんで遠慮なく言うんですけど、大分って何もない。でも僕らは、何もないから自分達で作り出すってことをめっちゃやってたんですよ。高校時代も仲間達と、「こうしたら面白くねー?」って、俺たちだけの言葉を作ったりとか。その「ないことを強みにする」っていうことが、多分、他の人との違いになる。例えば、大学で都会に出て行ったとしても、自分たちのパワーになるし、自慢にも自信にもなると思うので。何かそういったものを楽しんで、学生生活を送ってもらえたらいいなと思います。

―ちなみに、高校時代に作った言葉で覚えていることってありますか?

 牧 

 iG×yu%4&#$!(平泉成さんのモノマネのようなかすれた音?で、文字にするのも難しい音を叫ぶ)

―え?(困惑…)それは文字にすると…。

 牧 

 「キィ!」。
 「行くか!」って言ってるんです。本当は「行くか」なんですけど、それがどんどん砕けて、「行くきぃ!」になって「行くキィー!」ってなって。誰でもテンションが上がる魔法の言葉だったんですよ。「行くキィーーー!」って言うと、相手もなんかテンションが上がってきて、「行くきぃ!」って言っちゃうんですよ。怒っててもね、「行くキィーーー!」って。

プリティ

 「行くキィ!」 最終的には、「くき!」とか、「キィ!」になってたからね。

 牧 

 そうそう。今のギャルの子たちとか、「まじ?」が「ま」とかになってるけど、あれと同じことを僕らは先にやってたんですよね。

プリティ

 先取ってたねぇ(笑)。

 牧 

 もう最後は、「き」もなくてブレス音みたいな時もあったんですよ。「スゥ!(口から細く息を出す)」。いやもう、「それで?」ぐらいの。「スゥー」とか言って。

プリティ

 音がなくなった。

 牧 

 そう、言葉がなくなった。それでも通じ合える。そういう進化もあるんだねー(笑)。皆さんもぜひ。

おわりに

 2人にとって大分は、思い出や過去にはなっていませんでした。2020年にはバンド結成当時から追い求めてきた夢の舞台、日本武道館でのライブも果たし、音楽も第一線で活躍中。なのに、二人の日々にはフレッシュで現在進行形の大分が寄り添っていました。
 今年の3月から始まる「go!go!vanillas TOUR 2022」は、5月5日大分「iichikoグランシアタ」でファイナルを迎えます。もしかして、ライブ中にあの言葉「キィ!」も飛び出すかも? これは、ライブに行って確認するしかありませんね!

go!go!vanillas プロフィール

牧 達弥(vo/g)、柳沢 進太郎(g)、長谷川プリティ敬祐(ba)、ジェットセイヤ(dr)の4人からなる新世代ロックンロール・バンド。 さまざまなジャンルを呑み込んだオリジナリティー豊かな楽曲で聴く人を魅了し、ライブでは強烈なグルーヴを生み出す。音楽ルーツへのリスペクトにとどまらず、常に変化・革新をし続けている。
「チェンジユアワールド」は、NHK大分「いろどりOITA」のサイトで聴くことができる。
https://gogovanillas.com
※バンド紹介は、https://gogovanillas.com から引用

ツアー情報

<go!go!vanillas TOUR 2022>

3月16日(水) Zepp Haneda w:Saucy Dog
OPEN:18:00 / START:19:00
3月17日(木) Zepp Haneda
OPEN:18:00 / START:19:00
3月24日(木) Zepp Nagoya w:SHE’S
OPEN:18:00 / START:19:00
3月25日(金) Zepp Nagoya
OPEN:18:00 / START:19:00
4月9日(土) なんば Hatch
OPEN:17:00 / START:18:00
4月10日(日) なんば Hatch w:フレデリック
OPEN:16:00 / START:17:00
4月16日(土) BLUE LIVE 広島
OPEN:17:00 / START:18:00
4月17日(日) 高松 festhalle
OPEN:17:30 / START:18:00
4月22日(金) 仙台 GIGS
OPEN:18:00 / START:19:00
4月24日(日) Zepp Sapporo
OPEN:17:00 / START:18:00
5月5日(木・祝) 大分 iichikoグランシアタ
OPEN:17:00 / START:18:00

【ツアー特設ページはこちら】
https://gogovanillas.com/feature/tour2022

新曲リリース情報

2022年3月30日 NEW SINGLE 「青いの。」

生産限定盤(CD+Blu-ray) VIZL-2040 \5,500円(tax in)
生産限定盤(CD+2DVD) VIZL-2041 \5,500円(tax in)

ご予約は https://jvcmusic.lnk.to/aoino_CD

【CD収録内容】
M1. 青いの。
M2. T R A P !
+ライブ音源4曲収録予定

【Blu-ray/DVD収録内容】
映像作品化が熱望されていた昨年11月開催の初のアリーナツアーファイナル公演 “Yokohama, Kobe Arena Tour「Life is Beautiful」-FINAL-”を全編収録した、「Live at Yokohama Arena 2021 “Life is Beautiful”」をセット! さらにメンバー自ら撮影したバックステージほか、横浜アリーナ公演当日の模様に密着したドキュメンタリー映像も収録!

– 収録楽曲 (全22曲) –
マジック / 平成ペイン/ クライベイビー / お子さまプレート / 鏡 / 12:25 / バームクーヘン / Ready Steady go!go! / デッドマンズチェイス / 倫敦 / ca$h from chao$ / アダムとイヴ / アクロス ザ ユニバーシティ / カウンターアクション / ストレンジャー / one shot kill / エマ / LIFE IS BEAUTIFUL / パラノーマルワンダーワールド / ロールプレイ / アメイジングレース / ギフト

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